目が覚めるとトンボがいました。
八久和川2日目スタートです。
ミヤマクワガタ発見!
時折見せる夏の日差しが、ずぶ濡れになった身体を温めてくれます。
場所によっては泳ぐ場面もあるので、カンカン照りの夏の日差しが欲しいところです。
大きな魚を見かけると、竿を継いで糸を垂れます。
1年ぶりの八久和川イワナとの再会に心が躍ります。
昼食中、スプーンに蝶が止まって何やら吸引しています。
何年物になるのかわからない木の匙には、何十何百ものインスタントラーメンやらレトルトカレーの旨味がしみ込んでいるのでしょう。
このスプーンはお気に入りのカトラリーです。
懐というのでしょうか?一気に多くの食べ物を掬うことができる匙のため、お腹ペコペコでがっつきたいときにgo!go!と応援してくれる頼もしい相棒です。
ぶっとい魚
顔つきがいかにもな大イワナの貫禄です。
半ば爬虫類になりかけちゃっているんじゃないかと思えるような魚体。
一年の半分、雪で閉ざされる世界を一体どうやって生き残っているのでしょうか。
尊いです。
夏は夏とて、増水したらとんでもない姿に豹変する八久和川。
この厳しい環境を生き残っている岩魚たちの不思議は底知れません。
ゴルジュをいくつも抜けていきます。
八久和川は、白く磨かれた明るい岩と川原が主体の川ですが、ところどころに赤っぽい砂が固まってできたような一枚岩の岸壁が出てきたりと、景色に変化があり飽きさせません。
微妙なヘツリを繰り返しながら、大赤沢出会い左岸にある高台を2日目の宿としました。
3日目朝。
最終日はピーカンの晴れ模様。
朝から竿振っていると岩魚たちか空飛ぶトンボを追いかけて飛び跳ねまくってました。
なんていう景色でしょうか…自由過ぎます。
水面に落ちた虫を模倣した毛ばりを使って魚を狙っています。
流れてくる本物の餌が水面にあると、魚たちは上を向くため、私の流す毛ばりも見つけやすく、そして釣れやすくなります。
「魚が上を向いている」
これは毛ばり釣りをする人にとって最高のコンディションのひとつなのですが、今朝の岩魚たちは、上というより、それより先の「空中」を見ているようで、流れてくる毛ばりに反応してくれません…
でもこの状況、かなり幸せだったので1時間くらい見とれてしまいました。
お昼頃に八久和川を後にします。
帰り道は登山道ですが、天狗角力取山までの登りはタフで、汗が噴き出ます。
3日間沢に浸って、汗にまみれて、乾いて濡れてを繰り返している服から立ちのぼる臭いに、すべてを打ち捨てて逃げ出したくなってきます。
稜線に突き上げました。
視界が抜けて、景色が望めると気持ちがスカッとして気分がいいです。
天狗角力取山にある山小屋。今回は立ち寄りませんでした。
ここから下山に入ります。
途中、水場付近にある湿地帯で何やら熊の気配がして、大声を上げていたところ、巨大な生き物が逃げていく音がしました。危ない危ない…
下山して車に着くと、身体の周りを飛び回る無数のメジロアブ、メジロアブ…
一切立ち止まれない状況のため、そのまま車に乗り込んで退避しました。
どうやらこの3日間で大量発生のスタートを切ったものと思われます。
これから1、2週間ほど、それはもうおぞましいほど数のメジロアブが大発生しますので、皆さんどうぞお気をつけてくださいませ。
そういえば私の左手は腫れてますが、その後悪化せず大丈夫でした。
メジロアブに噛まれても、何ともなかった体質は変わり、蚊に刺されよりひどく、ブヨよりも軽い症状が出るようになってしまいました。
やっぱ去年刺され過ぎたのかなぁ。これからの季節、どうぞ虫よけ対策にご用心くださいませ。
どうもありがとうございました。