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はじめに

初めて山道具をつくったとき。
どうしても欲しいバックパックのイメージがありました。

90年代から2000年代初頭に現れたバックパックたち。

背負った瞬間、まるで背後から抱きしめられるような錯覚におちいるほど、身体に合わせて設計されていました。

なにも入れない空っぽのバックパック、それ自体で3㎏。

私にとってのスーパーヒーローたちがもつ、唯一の欠点でした。
背負い心地はそのままに、自重を1㎏以下(できれば2lbs.(2ポンド900g以下))に抑えたバックパックが欲しい。
そのために1か月もの間机の前に釘づけとなって、スケッチを描き、ミシンを踏み続けました。
そうして出来上がったバックパックを背負って、4000㎞歩く旅に出かけました。

残雪の急斜面、繁茂する草木、川の徒渉、砂漠の日差し。
バックパックはよく耐えましたが、そこかしこに穴があき、生地はすり切れていきました。
旅の途中、何度も針と糸で縫いつくろい、なんとかゴールに転がりこんだというありさま。

多くのことを学びました。
バックパックの抱える問題はそのまま、穴があき、すり切れ、壊れるというかたちになって正直に現れてきました。
そして歩きながら考えていたことは、次に作るバックパックのことでした。
旅から帰った私は、その足で縫製の仕事に着きました。
すべて独学でやってきた反省があったので、きちんと縫製を学びたいと思ったからです。

東北の自然の中で、作っては遊ぶ生活をしている中で、とうとう納得のいくバックパックができあがりました。
そしてこの度、ハンドメイドで山道具を作って販売するyamada packsを立ち上げました。
使うユーザーと一緒に旅をするつもりで大切に作っていく所存です。
どうぞよろしくお願いいたします。

Handmade in Japan

yamada packsの道具はすべて手作りです。
トレイルを一歩一歩踏みしめて歩くように、一針一針丁寧に作っています。

Profile

1986年生まれ。大学時代に文学部に通っていいたため読書好き。
親がキャンプ好きだったこともあり、子どものころからアウトドアには縁があります。
大学2年の時、濃紺のハイエースで、友人4人と四万十川に一週間キャンプした経験がその後のアウトドア好きに拍車をかけたのだと思います。
24歳の時、二輪車の免許取得。83年製HONDAの赤いオフロードバイクを手に入れ、文字通りバラバラにしました。あちこち錆びだらけのおんぼろバイクに自分の命を託すのが怖かったのもありますが、どんな構造で組みあがっているのか気になって仕方がなかったのが本当の理由。このあたりからものづくりに対する興味が強くなってきたように思います。
そのバイクに乗って日本全国あちこちを回りました。オフロード向けのバイクだったため、よく林道に入り込んでは山の中を楽しんでいる中で、林道が切れるその先に、歩きでしか行けない登山道があることを知りました。
登山を始めて2年目に、仕事で東北に行くことになりました。そして憑りつかれたように東北の山々が好きになります。原始の自然、源流を泳ぐ岩魚と大きな山毛欅の森。
東京に戻った後も金曜夜発の新幹線に乗って東北の山に出かけ、日曜の夜遅くに帰ってくるというありさま。
2018年それまで勤めていた仕事を辞め、アメリカ合衆国西海岸にある、カナダ国境からメキシコ国境までをつなぐトレイルPCT(pacific crest trail)を5か月かけて歩きました。
現在山形県在住。縫製の仕事をするかたわら、山を駆け巡る生活を送っています。

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