Blog-Backpack15-25完成

DIY

先月からひたすら開発を続けたBackpack15-25が…

完成しました!

主な仕様はこんな感じです↓

  • 重さ:420g(パック本体のみ260g+ショルダーハーネス160g)
  • 生地:ROBIC210d

生地は軽さより耐久性重視で、必要十分に厚めの生地を使用しました。
それでも余分なパーツは限界まで削って1気室のみのミニマル仕様。

いままで見たことないバックパックとして構想をはじめて、2点ほどこだわったギミックがあります。

気になる仕掛け-その1

ボトムからサイドにかけてジグザグにはられた細引きを…

「ぐぃっ」と引き寄せると…

パックがぐっと小さくなります。


Backpack15-25は日帰り登山に使うことを想定して作りました。
日帰り登山となると、目的地や季節によって荷物の増減がかなりあります。
多い荷物から少ない荷物、大きな荷物から小さな荷物まで、どんな状況にも合わせてバックパックの容量を調整することで、適切な位置(背中の上の方)に荷重を持ってくることができます。

すなわち…『舌切り雀』で、どっちを選んでも、快適にお家まで担いで帰ってこれるという訳です!

容量でいうと15リットルから25リットルくらいまではカバーできます。
小さくしたい場合、サイドにあるギアループを使ってさらに圧縮することもできますので、さらにコンプレッションして小さく使うこともできます。

往年の名作、GoLite社のionと比べるとこんな感じ。

頭ひとつ大きいです。

このGoliteのパックは、ウルトラライトパックが登場した当時に人気を博したモデル。
カリッカリに荷物を削ったハイカーが、最小限の荷物に絞って泊りまでこなすことができる最低限のサイズで作られてます。

今回作ったBackpack15-25は、それより少し大きいので、夏場の泊りならばこなせる容量があります。
さらに入り口は巾着のように荷物をつめられる吹き流し(鯉のぼりの口のようなかたち)構造。荷物をめいっぱい詰め込むことができます(GoLiteのパックはジッパータイプ)。また、サイドに14か所取りつけられたギアループを使ってテントマットなどを外付けすることで、さらに多くの荷物を持ち運ぶことも可能なのです。

気になる仕掛け-その2

バックパック本体とショルダーハーネスが分離します。
ショルダーハーネスは大型モデルのBackpack45と共用。
これはどういうことかと申しますと…

アタックザック的な使い方をする場合、Backpack15-25の本体部分のみの持ち込みで済ますことができるのです。

大型パックBackpack45でベースキャンプ地まで大きな荷物を担いでいって、Backpack15-25にショルダーハーネスを付け替えて使う。そんな使い方ができる仕掛けです。

軽量化重視のアタックザックは、重くかさばるハーネスの機能を削ぎ落してしまっているため、背負い心地を犠牲にしてしまってる難点がありました。
一方このBackpack15-25の場合、フルサポートのショルダーハーネスが使えるので、通常の小型パックとなんの遜色もなく快適に背負うことができるのです。

開発までの道のり

頭の中にあったイメージを、紙と鉛筆で書きだしてから長い道のりでした…

サンプルを作っては、

作り直して、

練り直しては、

縫い直して、

ここまで来るのに多くの没案を生んできました…

ある程度かたちが決まってからも、

お山に行っては、細部の調整を練り直して、

歩いては、

作ってを繰り返して、なんとか完成まで持ってくることができました。

荷物を入れる

こんな形で荷物を入れてテスト登山をしていました。

季節は冬。一番荷物がかさむ時期です。
荷物を簡単に説明します。

ダウンジャケットと予備のソックス、手袋を防水バックに入れてバックパック底の方に収納。

完全防水のジャケットとパンツ。下に並べているのは小物類です。
小物類の中身はエマージェンシー類を含めたヘッドライトやら予備バッテリーやらサングラスです。
2リットルくらいの容量でしょうか。

行動着の薄手ソフトシェルとゲーター。上はキッチン類です。500mlのコッヘルにアルコール燃焼器具セット。それに食糧です。それらに加えて保温ボトル500ml2本にお湯を入れて持ってます。

パッキングするとこんなかんじになります。
バックパックの容量を7割使っている感じ。
この時私は防寒用の化繊インシュレーションシェルを羽織ってるのですが、行動中はこれもバックパックの上部につめてました。
入口の構造が巾着スタイルなので、行動着の出し入れもかなり柔軟に対応できます。

パックの総重量は4.5㎏ほど。食糧と水も含めた重さです。
このくらいの重さは余裕で担げます。
Backpack15-25は、ウエストハーネスを思い切って省略して、ショルダーハーネス一本で背負う構造に特化させています。